さて
前回触れた歪む歪まないの話し
もう少々掘り下げてみようかと思います。
迫力あるギターサウンドを鳴らすには?
の秘密に迫りましょう
さてさて
そもそも歪むって何?
というのもありますが
ロックギター弾きにとって、そんな電気工学科の授業みたいな話は面白くありません。
などと言いながら嫌いじゃなくて、むしろ電気的な話、本当は大好きなんですけどね 笑
ですが
今回はその辺りとは別次元といいますか
もっと別のところを掘り下げようと思っています。
前回の話の題材となった
「シングルコイルは歪まない」
これですが
簡単に、少々乱暴かな?という解説にて説明しましたね
「歪まない」ではなく
「歪の性質が違う」でした。
で、というその点ですが
電気的な事を少々いえば...
ハムバッカーに対してコイルの巻き数が少ない分だけ、シングルコイルが歪まないという表現であれば間違いはありません… 云々 とかでして
対比・対象となるモノ
この場合であれば
「ハムバッカー」
コレに対して
と、いう表現であれば正しいと思います。
しかし...
納得行かないのが
良くネットやなんかでも見かけるのは、その対比表現無しで
「シングルは歪まない」という趣旨の話を散見する事に違和感を覚えます。
特に自分自身、シングルに代表される様な歪みにくいピックアップを搭載したギターの歪みが大好きという事もあるので
というところもありますが…
ま、話は戻ります…
ハムバッカーの対比表現としてであれば確かに歪まないは妥当です
しかし
分かりやすく表現するのであれば
歪みにくい
でしょう
こういう表現でないと
その事を知りたい方が勘違い・間違いをしたままの理解をしてしまいます。
ですから
シングルコイルは歪まない
のではなく
歪みにくい
それもハムバッカーに比べて
という話である
としておくべきでしょう。
そして、ハムバッカーとは異質な歪みを作る・作れるのがシングルコイルでもあり
個性だと捉えるべきサウンドキャラクターの違いなのです。
何もクリーントーンや軽い歪みしか得られない訳ではありません
むしろ歪みの質でいえば
実はハムバッカーよりも物凄く不良なサウンドが鳴ります
ちょっと抽象的かな? 笑
荒っぽい
または
粗っぽい
とでも言いますか
トゲトゲした歪みです
なので自分は激しい歪みが欲しい時は迷わずシングルコイルやミニハムなんかを搭載のギターを手に取ります
ジャガーやストラトの他にも、グレッチのホワイトファルコンが愛機なのはそんな理由もあります
洗練されない音が魅力です。
されて無いではなく
「されない」というところがポイントですねぇ
と、まぁ
出したい音の方向性次第では
シングルコイルなどの歪み難いピックアップを搭載したギターの方が最良の歪みを得られる事も多分にあると言う事です。
と、いうわけですから
これはハムバッカーだって同じこと
で、とどのつまり
行きつく先は好みであり
時々により
求める、または求められるサウンド
それに合った、ベストマッチな方をチョイスすれば良いんです。
と、あえて言い切ってみました。
が、これは何もテキトーな話ではなくて、経験上そうだなぁというところで
実際レコーディングの現場での事を考えると
へたをすれば、1曲の中で出したい目的の音に合わせて少なくとも数本のギターを使い分けていたし
現場には多い時で7〜8本のギターを用意していたりもして
特別なコンセプトや、よっぽど頑固な拘りでもない限り1本でアルバム1枚全てレコーディングするというギタリストはかなりの少数派
自分はいちばん使わなかった時でも、せめて3〜4本
しかも1本以外は全部他人のを借りてなんていうこともあったほど
少なくとも自分の知る限りでも、皆の知っているあんな人やこんな人だって同じくな事は多々あって
シングルとハムの両方を上手に使い分けていたりするなんていうのは割とポピュラーな事
というか、それだけスタジオレコーディングってライブステージとは全然別物なんです
そこで
別にそこまでじゃない
僕はニルバーナのあの音が
メタリカのあのギターサウンドが
グリーンデイみたいな
エアロスミスみたいな
そんな歪みサウンドを出したいだけ
ってあなた
そういう方は
迷いなくハムバッカーを選ぶべきでしょう
なんせ手っ取り早いですからね
でもね
意外とそんなカートコバーンやメタリカの彼らも
ノイズを出しまくりたい時や
特別にココは!という所以外
本当は、実は、そんなに歪んでいません
ここからはピックアップの話からもう少し、ちょっと先に進んでみましょう
ギターがもっと楽しく好きになる話しです
実際に自分でも試してみて、アンプの前で聴くとわかりますけど
マイクを通った時と、そうでない時では音の印象がだいぶ変わるんです
皆さんはCDやDVDだけではなくライブでもアンプのキャビネットから出た出音を直接ではなく
マイクで集音してPA宅なんかを通り抜け、加工されたり、されていなかったりな間接的なスピーカーから出て来た音を基本的には聴いているわけですが
あれはマイクを通り
更にスピーカーを通り
というだけでなく
さらに他のアンサンブル内の音と混ざり合い
実際よりもヘビーに、そして歪んでいるように聴こえているわけでもあるんです
ここに秘密というか核心があります
それはアンサンブルが素晴らしいバンドほどそうなります
要するに、迫力のあるギターサウンドとは
バンドのアンサンブルで作るものなんですよ という
だからね
ギターはピックアップや歪むか歪まないかで選ぶのではなく
プロはどんなジャンルでもサウンドキャラクター/サウンドカラーで選ぶんです
言ってみれば
アンサンブルで望まれる音ってなります
という
目から鱗なお話の始まりです
これね
エフェクター選びにも実は共通します
そんな続きのお話はまた次回で
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