2013/05/21

シングルコイルのギターは歪まない???





ギターのピックアップに関する話で

シングルコイル=歪まないという話(解釈)について

これはそんな事ありませんね

よく、ギターを始めたての頃などに出てくる勘違いなんですが

ハムバッカーの様な性質の歪みとは異質であるだけで
歪ませたければ幾らでも歪ませられます。

ジミヘンなんてどれほど歪んでるんですか?という話ですね。

この解釈が生まれた理由としては
色々あるでしょうけれど
自分が思うに、ロックギターの歪み=ハムバッカーの歪み(音色)というのが
特に80年代のHR/HMブーム以降、90年代初頭にシアトルロックと当時言われていたグランジがロックシーンを席巻するまでの間
ジャクソンに代表されるような当時の人気メーカーはこぞってHHの2ハムバッカー仕様、もしくはHSH(ハム × シングル × ハム)なんていう2ハム1シングルスタイルのハムバッカー主体となるHR/HMライクなストラトタイプや尖り系の変形ギターを量産販売していました。

それに当時の人気バンドの人気ギタリストの多くが、こぞってこれらのタイプのギターを利用していた事もまた拍車をかけたのでしょう

そもそも

この流れを作ったこれらの始祖?源流?ともいえるギタリストがいます。

それが

かの有名なエディヴァンヘイレン

彼が当時メインにしていたギターといえば赤白ストライプ模様をボディにビニールテープ?を使ってデザインを施した自作/改造の1H仕様となるオリジナルギターで、そんな彼は世界で超絶な人気を誇るギタリストですから、当時のギタリストはプロも素人も少なからずほぼ全員?というくらい強烈な影響を受けていた事でしょう。

いつの時代もヒーローっていうのはそういうもの?ですよね。

この時代は特に、猫も杓子もギターといえばヴァンヘイレン!

エディといえばヴァンヘイレン!

カーリーヘアーといえばボンジョビ!

って関係ないか? 笑

ま、そんな一大旋風が巻き起こっていた時代だったわけで、殆どみーんなが右倣え!という方向へ気が付けば向かっていました。

そんな沢山のキッズがその後ドシドシとプロギタリストととしてデビューし、そういうバンドが量産されていった時代でしたから「ハードな歪みを得るのであればハムバッカー!」というイメージがギターキッズにも定着したんではないでしょうかねぇ。

と、考えても不思議は無いといいましょうか


そんな自分も、ギターを始めたての15歳の頃は類に漏れずそう思ってたというか、ある意味で妄信状態の少年でしたね  笑

今となっては浅はかだったなぁとは思いつつも、その後バイト代をつぎ込んでシャーベルbyジャクソンのランディV(ランディーローズV)を購入した事にも後悔はありません!

だってあの時はそれこそが最高最強だと思ってましたから

そして、今があるという


さてさて

この70年代後半から80年代という時代より少々以前の時代にも目を向けてみたいと思います。
その辺りの時代となりますと

シングルコイル派もいればハムバッカー派もいればというような感じで
特にピックアップについてのトレンドみたいなものは大きく無い様に思います。

逆に、両方のタイプを曲によって使い分けるなんていうのは普通で当たり前ですし

ま、レスポールで有名なギブソンでもまだ完全なるハムバッカーは登場していなかった年代もありますから
全てをザックリで括れはしないんですが

前述のHR/HM分野の始祖でいえば
というか早弾きの始祖ですね、リッチーブラックモアはシングル
その後継といいますか、80年代~の話ですがイングヴェイマルムスティーンもシングルでHR/HMしてました

二人ともマーシャルでガッツリ歪ませてます
ハウリングしないでガッツリしっかり歪ませるのは難しいんですが
絶妙なところで歪ませていましたね

でも、ブラックサバスでトニーアイオミはSGのハムバッカーでカッコ良いハードな歪みを作り出していたでしょ?と言われそうですが
実はストラトやテレキャスなんかもレコーディングでは使い分けていた というのが正しいところ

また、ジミーページはツェッペリン初期にはテレキャスターを使って、その後サンバーストのレスポールのイメージが定着、現在ではストラトのイメージの強いクラプトンもクリーム時代はSG
を使っていたり、ジェフベックもストラトイメージ強いけど、ブロウバイブロウのジャケットなんかみるとレスポール持ってたりとか
レジェンドのギタリストは様々なギターで様々なサウンドを出していたりしたわけです。

かなりシンプルなセットで多彩なサウンドを作り出していたという感じですね



このように

大体、シングルだハムだの論争? 笑 が出てくるときにはこれらをまとめて

主にフェンダー派?
主にギブソン派?

で分けてみる といったところでしょうか。


というような経緯が御座いまして

実はそんな事ないんですよー これストラトで弾いてるんですよーっていう歪とか
その逆に、これハムバッカーのギターで弾いてるんですよーっていうクリーントーンとか

そういう誤解と思い込みが生まれる理由


それは、多分

ステージやPV、アー写(アーティスト写真)で使用している(持っている/目にすることの出来る)ギターが、それぞれのジャンルのギターサウンドのイメージに”なりがち”というか
そんなイメージによる思い込みから

シングルコイル=歪まない

もしくは歪み難い

そして、ロックギターの歪みはハムバッカーという事なんではないだろうか?と思います。


なので、ギター選びは歪むか歪まないか?(歪み難いか?)で選ぶのではなく
どんな音色の方向性を出したいのか?もしくは見た目重視?(笑)


というような判断基準で購入するのが1番お勧めでーす!

とはいえ。。

レコーディングともなると、様々なミックス状況によってや
志向によってベストマッチするロックな歪みの定義はかなり変わってしまうという

この論争、奥が深いんで

また別の機会にでも掘り下げるとして

とりあえず

ザックザックした歪みを出したければハムバッカー系
ジャッキジャッキした歪ならシングル系ですかね?

という事が通説?ですので、ご参考にして頂ければと思います。


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